たけのこらむ~管理栄養士から見た本当の栄養学~

テレビだけでなくいろいろなメディアを通して様々な情報があふれている昨今、健康についても例外ではありません。時代の流れを考えフリーランスへ転身した男性管理栄養士の目線で書く騙されない本当の栄養学をコラム形式で紹介していきます。

【栄養士】 何がどう違う? 【管理栄養士】

ちゃす、たけのこです。

 

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最近、テレビやその他のメディアで栄養士の方が食事や栄養について話している姿ってよく目にしますよね。その先生の肩書きをよく見ると、、、【管理栄養士】って書いてあるのを見たことありませんか?

 

管理栄養士って栄養士のことじゃないの?むしろ、違う資格だったの?と友達も驚いていたのに僕も驚きました。

 

そこで今日は管理栄養士と栄養士の違いについて書いていこうと思います。

 

 

 ・資格取得方法の違い

 ・仕事内容の違い

 

 

まず、資格取得方法の違いについて説明していきます。

 

栄養士は、厚生労働大臣から栄養士養成施設として認められた学校を卒業後、都道府県知事から免許を受けることで資格が取得できます。

修業年限2年の短期大学および修業年限4年・3年・2年の各種・専門学校があり、卒業と同時に資格が取得できる流れとなっています。

 

管理栄養士は、国家試験に合格する必要があり、厚生労働大臣から与えられる免許です。

また、国家試験を受験するためには、4年制の管理栄養士養成施設を卒業しているか、栄養士養成施設での年数と卒業後の実務経験の年数が合計して5年以上なければなりません。

万が一、国家試験に受からなかったとしても4年制の管理栄養士養成施設を卒業することができていれば、管理栄養士は取得できなくても栄養士の資格は取得することができます。

 

管理栄養士資格国家試験の出題科目としては、「社会・環境と健康」「食べ物と健康」「基礎栄養学」「応用栄養学」「栄養教育論」「臨床栄養学」「公衆栄養学」「給食経営管理論」「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」などがあり、科学的知識とマネジメント的要素が必要とされています。

 

 

次に、仕事内容の違いについて書いていきます。

 

栄養士管理栄養士も、活躍の場は共通している部分が多いです。栄養士・管理栄養士とも卒業後は、病院、児童福祉施設社会福祉施設介護施設が主な就職先になります。乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層の人々の健康を食事を通した栄養の面からサポートすることが仕事内容の大半を占めます。

ただし、資格取得の難易度が高い管理栄養士のほうが、実施できる業務や持てる責任の範囲が広いです。栄養指導の業務で言うと、栄養士は主に健康な人に対してアドバイスを行いますが、管理栄養士は健康な人に加えて、傷病者や高齢で食事がとりづらい方を対象とした業務を行うことができます。

医療報酬や介護報酬の算定対象となる栄養指導や栄養管理も、管理栄養士が行うことと決められています。

 

大まかな違いをざっと書いていきましたが、基本的な仕事内容は似ているところが多いです。しかし、管理栄養士じゃないとできない仕事が多かったり、医療についての知識が深いというのがポイントになってくると思います。

これから、栄養士や管理栄養士を目指す学生の方は、自分がしたい仕事はどっちの資格が向いているのかをよく考えて、目指す大学や専門学校、短期大学を選んでみてもいいかもしれません。